DATUM STUDIO株式会社 取締役副社長CAO
ちゅらデータ株式会社 代表取締役社長
Ai.M 2016年中途入社
2016年中途入社。前職にて広告データ分析を経験後、DATUM STUDIOへ入社。2017年にちゅらデータ株式会社を創業し、現在はちゅらデータ社長兼DATUM STUDIO副社長を務める。分析業界の女性トップリーダーとして活躍。自ら案件を強力に推進するPO・ビジネス力を有する。
ちゅらデータ株式会社
学生時代から一貫してデータ分析に取り組む
DATUM STUDIOに入社されるまでのご経歴を教えてください。
高専にいた頃はFPGAなどの組込み系を学んでいましたが、大学進学の際に入りたかった研究室の先生が退官してしまったことと、自然言語処理の研究室であれば自分が成長できそうというぼんやりとした展望から、データ分析に取り組むようになりました。
大学卒業後も、広告関係のR&D部門立ち上げに参画するなど、一貫してデータ分析業務に取り組んできました。DATUM STUDIOにはもともと大学時代の友人が所属しており、社会人になってから転職を考えていたタイミングで誘われました。相談した翌日に面接を設定してもらい、ノリと勢いで決めた感じです。自分自身の性格や特性と、その当時の会社が飛ぶ鳥を落とす勢いで伸びていたこともあり、ここでなら成長できるかもしれないという理由で選びました。
DATUM STUIOグループとして、ちゅらデータを創業された背景を教えてください
学生時代を沖縄県で過ごしたのですが、当時、沖縄県のIT系は労働環境が悪く、「沖縄で就職するならIT業界はやめておけ」と言われるような状態でした。業界で働いている人さえも「この分野は楽しくない」と話すのが衝撃的で、そんな状況を変えていけるような会社を作りたい、と19歳くらいから思っていました。
DATUM STUDIOに入社した後も、いずれは独立して沖縄に会社を作ることを考えていたのですが、飲み会の席で社長から「会社を作りたいなら支援する」と言っていただきました。当時はデータ分析業界が伸びていたタイミングということもあり、出資を受けて「ちゅらデータ」という会社を立ち上げました。
支社という形態でなく、法人として立ち上げたのは、自分が実現したい世界観があったためです。「沖縄の労働問題がカッコ悪いから変えたい」「給料も沖縄県でトップクラスにする」という目標が最初にあり、その他にも採用や組織体制、会社の仕組みといった細かいこだわりがあったので、私自身が理想とする「働いている人が幸せな会社」を実現するために会社を作りました。ちゅらデータが大きくなる過程で、周囲の会社の意識も変革させるような影響力を発揮したいと考えています。沖縄県へ積極的に発信し、ITがおもしろいと思う人、ITを目指す人が増えることを会社の長期的なゴールに据えています。
人材育成のための技術共有や、外部への発信について取り組んでいることはありますか?
ちゅらデータでは隔週金曜日、2時間ほど技術共有の会が設定されていて、社員であれば誰でも参加できます。また、「ちゅらコラボ」という企画では、月に1度YouTube Liveを通じて企業様とコラボし、公開勉強会を開催しています。
ちゅらデータの公式YouTubeチャンネルはこちら
各種学会やカンファレンスへの参加も会社から支援しています。また、資格試験や書籍購入の代金を全額補助したり、会社で契約しているオンライン学習サービスが使い放題だったりと、個人の日々の学習もサポートしています。このように社内でのスキルアップに向けた取り組みは、積極的に実施しています。
自身の専門性を発揮しながら、専門性を備えたメンバーとチームで取り組む
DATUM STUDIOで取り組む仕事の特徴を教えてください。
チームとしてお客様に価値を提供することが多いため、他分野の専門家と仕事できることが特徴です。研究所などに勤める場合は同分野の研究をしている人と話すことが多いものですが、私たちはお客様も含めて専門家ではない人と課題解決について考える場面もあれば、データエンジニアリングやコンサルティングの専門家と議論をする場面もあります。
その中で自分の専門性を発揮しながら、自分が考えたこともなかった観点と出会えたりします。これにより自分一人ではできなかったことや、自身の専門性だけでは出せなかったアウトプットが生まれるのはメリットだと思います。
データ分析という観点ではさまざまなデータに触れられることが挙げられます。受託でデータ分析をしている会社なので言語データやセンサーデータ、音声、画像など範囲が幅広いだけでなく、データの規模も大小さまざまです。また、業界や業種を超えてさまざまなデータに触れることができるので、あるデータでは有効な方法が他のデータではうまくいかない、など、実際のデータを触って体感できます。
また、ある分野の論文を調べているときに、他の分野で見た内容と共通点があったり、転用できそうだという学びや発見があったりするので飽きることがありません。同じデータを1年、2年と触っている人よりも数ヶ月単位で触るデータが変わることで、新しい技術を検証できるのは受託企業ならではだと思います。
一つのデータだけを触ることもおもしろいですが、自分のスキルを伸ばしていく過程の中で、幅広い業種、さまざまな課題の中で最適解を探すおもしろさがあります。問題設定が毎回違うのは大変ですが、それもまたおもしろさの一つだと思います。
マネジメントする立場として、社員にはどのように声を掛けていますか?
「目の前の分析課題だけではなく、プロジェクト全体に目を向けてお客様の課題に向き合いましょう」とメンバーには口すっぱく言っています。分析相談を受けるとどうしても分析手法を考えることなどに関心が向きがちですが、お客様の本当にやりたいことや、期間・予算等の制約条件を鑑みると全く別の解決方法が最適なこともあります。
また、他メンバーの意見を聞いてすり合わせをしておかなければ異なる意見が提出されたとき、お客様が混乱してしまう可能性もあります。プロジェクトを進めていく中で、メンバーには一歩引いて考えるように声を掛けています。
DATUM STUDIOには「顧客を主語にして考える」という行動指針があり、「プロフェッショナルな技術に固執せず、課題を解決する」ことを意識しています。データ分析はPoCで終わりがちだと揶揄されることがありますが、ビジネスに役立たないと言われるのは専門家の立場として悔しいものです。実際にはそんなことはなくしっかり作っていくことができれば、ビジネスをドライブする立役者になれると思っています。
メンバーには楽しみながら自分自身のアップデートを続けてほしい
人材採用にあたって、どのような分野に興味を持っている人に応募してほしいですか?
技術領域での興味の範囲はどの分野でも構いません。なんらかの技術をおもしろそうだと思ったときに、どれだけ突き詰められるかが気になります。「おもしろそう」「楽しそう」と思うだけでなく、自分で突き詰めて、自分で触ってみて、その感想を面接で語るくらい実感に落とし込めている人は、実際のプロジェクトでも活躍している印象があります。
技術は変わっていくという前提で興味を持つだけでなく、何か一つでも自分の中で使ってみたり、調べてみたり、踏み込んで取り組めている人を評価しています。興味はあるけどデータがないから分析できない、というよりも「自分でデータを生成しました」というくらいの「課題をなんとかして解決してやろう」という人にはポジティブな印象があります。
求める人材像を教えてください。
自分の仕事はここまでだ、というのではなく、幅広い課題に自分が貢献する気持ちで立ち向かえるメンタリティがある方に来てほしいです。
このとき、お客様を主語にして本質的な課題に向き合える方であり、専門性が両立していることが弊社の求める人材像だと言えます。
たとえば、放送業界のお客様のプロジェクトが印象に残っています。お客様のビジネスを理解したうえで、以下のような内容を一つのチームで提案からデリバリーまでやり切ったのです。
・持っているデータをいかにして活用する仕組みを作れるか
・データを可視化して日々お客様が確認、戦略立案できるようにするか
・お客様の手が届かないような専門的で高度な分析を、いかに提案して進められるか
・今後どのような戦略展開、他部署との連携を進めていけばいいのか
・日々増え続けるデータをしっかり監視して、いかに運用できるか
このプロジェクトは、全く異なる専門性を持ったメンバー同士がチームを組んで取り組みました。各メンバーが自分の専門性を発揮しながらも、互いの領域に対してアドバイスしあいながら連携し、「お客様の展望にはこれが最適だ」と思えるご提案をすることができました。
このチームは現在も続いており、お客様とはすでに2年近いお付き合いがあります。我々の働きからお客様の担当者が異動になった場合でも、その異動先の部署から別件の依頼をいただいたこともあります。
応募を考えている方へのメッセージをお願いします。
環境が大きく変わるデータサイエンスの分野は、新しい技術に対して自分自身をアップデートしていく必要があります。勉強は果てしなく続きますが、これをおもしろいと思える人、自分自身の専門を突き詰めていく人、その他の専門家とチームを組んで働くことや課題を解決することに魅力を感じてもらえる人に応募してほしいです。DATUM STUDIOでは、そういう人が成長できる場所を継続して用意していきます。
※本記事の掲載内容は、取材当時(2022年3月時点)のものです。
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DATUM STUDIO株式会社 取締役副社長CAO
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