ここ数日のリリースノートをみて論評を書いてみた | DATUM STUDIO株式会社
Google Cloud 

ここ数日のリリースノートをみて論評を書いてみた

そんなにたくさん参加できてないんですけどね。
というわけで、言い訳程度にこちらの記事を投稿させていただければと思って書いています。
詳しいことは、
https://docs.cloud.google.com/release-notes
をご覧いただければと思います。ここ数日のリリースは大体 Google Cloud Next 向けだよね、ということでご容赦ください。


Bigtable の変更点


というわけで、こちら Bigtable が大幅に改良されたリリースノートが出ております。


・Window関数がGAに
・Editions FeatureがGAに
・インメモリティアによる超高速な応答機能がPreviewに(Enterprise Plus edition限定)
・ティアードストレージの最大容量が32TBから64TBに増量
・Databoost という分析用のサーバレスコンピューティング機能がGAに

これらのツールは使ったことはないのですが、NoSQL系でWindow関数が使えたり、部分的にインメモリを使うことができるなど、機能面で大幅に拡充されている雰囲気を感じています。大規模データ・アプリケーションを扱ってる方たちには、朗報なんじゃないのかなぁと思います。

BigQuery の変更点


・BigQuery も大幅にリリースが出ております
・Graph ModelerがPreviewに
・BigQuery GraphがPreviewに
・gemini-embedding-2-previewモデルが BigQuery の関数内で利用可能に
・Python UDFに大量の機能追加
・外部のIcebergカタログを Biglake にマイグレーションする機能がPreviewに

キーノートでも言及されていた、各種サービス名の変更については、この記事ではスキップします。

実は、案件で Spanner Graph を使っていたので、BigQuery でグラフDBが使えるようになったのは大きな朗報ですね。個人的には Spanner でできていたテーブルデータとグラフDB部分のJoinができると最高だなぁと思います。

Gemini-Embedding 2 は、テキスト以外のマルチモーダルのデータのEmbeddingが可能とのことで、オブジェクトテーブルとそのベクトル検索がBQの機能で実現できる世界がくるんだなーと結構感動しています。

Python UDFは元々 Cloud Run Functions の関数を呼び出す仕組みを、BigQuery 側のUDFとして再実装したのかなという印象です。
ただ、JSやSQLのUDFと違って外部のサービスを呼び出すことができるので、実はReverse ETLを簡易に実装できる優れものだったりします。

Gemini Enterprise Agent Platform の変更点


Vertex AI から名称が変わったことが、大幅な変更点です。

・Agent Runtimeにカスタムコンテナでのデプロイオプションが追加
・Memory Bankにストリーミングでのイベント取り込みが対応して、メモリー自体のリビジョン管理機能が追加
・Agent IdentityがGAに
・Agent GatewayがPrivateプレビューに
・Agent registryがPublicプレビューに
・Agent ObservabilityがPublicプレビューに
・Gemini Embedding 2 がGAに
・Deep Research AgentがPublicプレビューに

Agent Identity と Agent Gateway によって、エージェントとエージェントに必要な認証機能が完全に分離され、エージェントが生の認証情報を持つことなく、動作することが可能になります。
また、 Agent Gateway については、AIエージェント用の Cloud Load Balancer などの機能が多数追加されています。まさしく、エンタープライズ用のAIエージェントに向けて、本気を出した印象を受けました。

Agent Registry は Vertex AI 時代のModel RegistryのAIエージェント・MCPサーバー版という感じです。エージェントが外部アクセスするURLも管理対象になっているところがA2Aを見据えている感じがして、好印象です。
A2A対応のエージェントを登録すると、自動で情報抽出する点は Google Cloud っぽいと思いました。

Agent Observability は、Open Telemetry方式でログを集約しつつ、評価・モデル・ツール・使用量などの各種observabilityに関する指標をまとめ上げるサービスです。他のサービスと比較可能なOpen Telemetry方式で、使いやすそうです。

Deep ResearchがAPI経由で利用できるようになったのは、今までチャット部分でしか使えず、システム実装しようとすると、どうしてもOSSで実装されているものを模倣するしかなかったのですが、フルマネージドになってくれたことで、エージェント構築や生成AIアプリ構築が高速化しそうだなという感想を持ちました。
キーノートでも発言されていたとおり、AIエージェント領域への本気度が伝わってきます。

大量の公式MCPサポート


漏れがあったらすみませんが、以下がMCPとして対応したようです。


・Cloud Logging
・Gemini Enterprise Agent Platform
・Vertex AI Search
・BigQuery
・Bigtable
・AlloyDB for PostgreSQL
・Spanner
・Cloud Storage
・Compute Engine
・Firebase
・Google Cloud Managed Service for Apache Kafka
・Memorystore for Redis
・Memorystore for Valkey
・Pub/Sub
・Cloud Asset Inventory(Preview)
・Oracle Database@Google Cloud (Preview)
・Network Intelligence Center (Preview)
・Looker (Preview)


個人的には Cloud Logging のMCPサーバー対応が、運用においてかなり熱いなぁという感想です。
AIエージェント時代におけるツールとして、 Google Cloud サービスを使ってもらうようにする努力が見て取れると思います。
なお、エンジニア目線では、インフラの設定を実行時に合わせてTerraformのコードを出力するような機能が、MCPにあるといいなぁと思いました。

その他


・AlloyDB においてベクトル検索にてHNSWインデックスに対応
・Privileged Access Manager においてAgentのIDが権限付与対象に
・各種サービスに Gemini Assist が導入
・Application Design Center に各種Agent関連のアーキテクチャが追加

他にもいっぱいありますが、個人的に注目しているのはこのあたりでしょうか。
Application Design Center などは、生成AIコーディングにおいてお手本にさせたいものなので、ありがたいです。
AlloyDB も BigQuery と並ぶNewSQL基盤として、期待が伝わってきますね(AI関数にも対応しています)。

というわけで、今回はこれで以上とさせていただきます!

※Google Cloud および Google Cloud 製品・サービス名称は Google LLC の商標です。

(本記事の内容は、2026年4月時点の情報に基づいています)

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