Snowflake Summit 2026レポート 最終日 Unity Technologiesが、顧客向けのダッシュボードにStreamlitを採用していた話 | DATUM STUDIO株式会社
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Snowflake Summit 2026レポート 最終日
Unity Technologiesが、顧客向けのダッシュボードにStreamlitを採用していた話

はじめに

こんにちは。DATUM STUDIOの山口です。

Snowflake Summit 2026の最終日に聴講したセッション「Millions Saved: Unity’s Native Apps, Data Sharing and AI Strategy」の内容をお届けします。

登壇者は、Unity TechnologiesのStaff Software Engineerの方でした。
Unity Technologiesはゲームエンジンで知られる企業ですが、ゲーム開発者向けの分析・診断プラットフォームや、DAU・MAU・クラッシュ分析・広告収益などのデータを提供するB2B企業です。

本セッションでは、Snowflakeのデータ共有基盤の設計や改善方法、データの可視化やStreamlitとCortex Agentsを活用したチャットボットアプリの実装について紹介されていました。

データ共有基盤の課題

大手パブリッシャーやスタジオの中には、ダッシュボードのメトリクスに加えて、生データへの直接アクセスを求める開発者も多くいると言及されていました。
その理由は、大手企業ではそれぞれ独自のデータエンジニアリング・データサイエンスチームを持ち、独自に意思決定を行っているためです。

そこで、Unity DashboardにSnowflakeのアカウントロケーターを入力するだけで、Secure Data Sharingが自動セットアップされるセルフオンボーディング機能を開発し、生データに加え、集計データやベンチマークなどにもアクセスできる仕組みを構築されたとのことです。

しかし、旧アーキテクチャでは、データベース全体を別リージョンにまるごとコピーする構成だったため、ストレージと転送コストが大きく膨らんでいました。実際にこの機能を使っていたのはごく一部のテナントにすぎなかったとのことで、コストと利用者数が見合っていない状況でした。

新アーキテクチャ

新アーキテクチャでは、クラウドプロバイダー・リージョンごとに小規模な専用データベースを用意し、Snowflakeのタスクとストリームを使ってプライマリDBから必要なデータだけを各データベースに移送する構成に変更しました。
どの顧客データをどのリージョン・クラウドに送るかはレジストリが管理し、顧客がデータ共有を有効にしたタイムスタンプをウォーターマークとしてストリームを開始。それ以前のデータはバックフィルジョブで補完します。

移行時は新旧のレプリケーションストリームを並列で動かしながらデータの一致を確認し、問題ないことを確認してから切り替えを実施することで、「全員分まとめてコピー」から「必要な人に、必要な分だけ届ける」仕組みに転換したとのことです。

StreamlitとCortex Agentsで構築されたアプリケーション

ここからが、本日最も印象に残ったお話です。

同社が開発しているゲーム開発者向けのダッシュボードには、Streamlitが使用されていました。デモを見せていただいたのですが、以下の機能が紹介されました。

  • ・パフォーマンス概要:
    DAU・MAU・WAU、平均セッション数などを表示

  • ・リテンション:
    プレイヤーの継続率の推移をカーブで可視化し、1日あたりの新規プレイヤー数も確認できる

  • ・レベニュー:
    広告収益とeコマース収益の合算を表示

  • ・地図ヒートマップ:
    リージョン別のユーザーセッション数や収益をヒートマップで表示。ビューを切り替えながら確認できる

  • ・レコメンデーションエンジン:
    プレイヤーデータを使ってトレーニングを実行し、アイテムのレコメンドを生成。ゲーム中盤でのアイテム提案などに活用できる

  • ・価格最適化:
    AIを使って価格の引き下げ余地と信頼度スコアを提示する

  • ・チャットボット:
    Cortex Agents経由で、SQLを生成し、結果を返す

次の画像のとおり、かなり高性能で、洗練された見た目のStreamlitアプリになっていました。

このCortex AgentsとStreamlitの組み合わせでチャットボットを開発している事例をあまり聞いたことがなく新鮮だったため、セッション終了後登壇者に直接質問しました。

私が気になったところは「Snowflake CoWorkを使えば、Cortex Agentsを手軽に導入できるが、Cortex Agents+Streamlitで1から開発したのか」という点でした。

回答としては「自前で構築することでダッシュボード・チャット・データアクセスを一体化した統合体験としてパッケージングしたい」というものでした。

そして、「Snowflake Intelligenceも排除するわけではない。両方やることもあり得る。ユーザーのペルソナによってデータとの向き合い方が異なると言い、アプリの中でデータを掘り下げてキャンペーンを作りたいユーザーと、データに直接質問したいユーザーとでは最適な体験が違う。」ともおっしゃっていました。

Cortex AgentsのチャットボットとStreamlitのダッシュボードを統合するために、Snowflake CoWorkを使用されなかったのかな、と思い、気になって質問させていただきました。
実際に、同社のようなグローバル企業がStreamlit × Cortex Agentsを活用した顧客向けダッシュボードを提供していると知り、大変勉強になりました。

まとめ

今回のセッションで特に印象に残ったのは、前述したとおり、Streamlitで開発した顧客向けダッシュボードに、Cortex Agentsを活用したチャットボットを実装されていたことです。

また、Snowflake CoWorkという、すぐに使える高性能なUIが提供されている中で、Unity Technologiesのようなグローバル企業が、あえてCortex Agents×Streamlitのチャットボットを開発し、多くの顧客に提供しているところから、Streamlitが社内アプリだけにとどまらないフレームワークということを知ることができました。

こういった、日本ではあまり聞けないようなお話を海外のエンジニアの方から聞くことができ、あらためて今年もSnowflake Summitに参加できてよかったと思いました。日本に帰ったら新機能の復習もしようと思います!

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