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DATUM STUDIO Conference2017(夏)のレポートをお届けします!

こんにちは、DATUM STUDIOの阿部です。 夏の暑い日差しに体力を奪われながら頑張って生きております。 今回は、7/11(火)に開催された『DATUM STUDIO Conference2017(夏)』に参加させて頂きました! 大人の落ち着きを感じさせる雰囲気のホテルで、弊社代表の里を含む7名の方々に登壇して頂き、 各会社様の概要説明から、普段聞くことのできないディープなお話をしていただきました。 <プログラム> ・独自回帰モデルを用いた広告効果分析 ・AIを活用した公開前コンテンツの文章校正その他業務の合理化 ・職人*AI*商売 〜二次流通におけるプライシングの在り方〜 ・スマートフォン向けインターネット広告配信システムにおける配信最適化 ・ビッグデータを活用した映画興行データベース ・水質センサーデータを用いた魚類・甲殻類の成長要因分析 ・SPSS modelerへのRノード組み込みとその活用事例   独自回帰モデルを用いた広告効果分析 最初に登壇したのは、弊社取締役の里です。「独自回帰モデルを用いた広告効果分析」というタイトルで、 弊社の独自の回帰モデルと、その活用事例を紹介させて頂きました。  広告のデータだと、一般的使われる重回帰モデルという手法が上手く動かなくケースが多いのですが、 この独自モデルはそれを解決した手法です。 他の複雑な手法と違って、重回帰モデルと同じように解釈が簡単に出来るのがビジネスで活用しやすいポイントになります。
 事例紹介では、残存効果や時期的な影響を加味した分析や、 予算最適化のためのシミュレーターについて話させて頂きました。
 AIを活用した公開前コンテンツの文章校正その他業務の合理化 続いて、マネックス証券株式会社 三根公博様が「AIを活用した公開前コンテンツの文章構成その他業務の効率化」と題して、作成したAI校正ツールの運用結果についての考察を講演されました。
 まずAI校正ツールに取り組んだ背景として、証券会社は規制業種で規制が厳しく、コンテンツの品質管理・規制遵守は、 ネット証券にとっての生命線であるというお話をされました。 校正には、深層学習(Deep Learning)の一種である「LSTM(Long short-term memory)」という手法が使われており、 上手く行くケースとそうでないケースについての考察を話されました。 例えば、上手く行くケースとして、「定型文」や「出現頻度が高いもの」、 難しかったケースとして、「句読点の後ろにくる単語」「助詞の直後」などがあげられていました。   職人*AI*商売 〜二次流通におけるプライシングの在り方〜 次に登壇した株式会社IDOM 光田奨様は「職人*AI*商売 〜二次流通におけるプライシングの在り方〜」と題して、 中古車の売却額算出についてご紹介されました。
 今までは、KKD(勘と経験と度胸)で値段をつけていたが、事業拡大に向けて、これを自動化していきたいと考えているそうです。 実際に取り組んでみた感想として、「AIは魔法の杖だと思っていたがそんなことはない、AIは部下育成と同じ」と語られていたのが印象的でした。 また、質疑応答では「AI導入による社内の反発はあるか?」という質問があり、 「社員の一部ではさみしそうな人はいる」「AIに仕事を奪われるのではないか、という雰囲気はふわーっと感じる」と回答されてました。 そのような中でも、事業拡大に向けて取り組みを進めてるのはすごいなと感じました。   スマートフォン向けインターネット広告配信システムにおける配信最適化 株式会社Zucks 西林孝様は、「スマートフォン向けインターネット広告配信システムにおける配信最適化」と題して、 ネット広告配信と人工知能の要素技術の基本から、実際の事例についてご紹介されました。
 インターネット広告の世界は、配信する広告の選択やCTR・CVR予測、 ユーザートラッキング(複数デバイスを跨いだ購買行動の追跡)、 広告効果の推定、広告オークションにおけるリアルタイム入札など、ほとんどが人間がやってられないタスクだそうです。 事例紹介では、媒体収益の最大化に向けた配信ロジックについてお話されました。 単価調整や探索の効率化について、ランダム化比較実験やA/Bテストなどを用いて結果検証を行ってるとの事です。   ビッグデータを活用した映画興行データベース コーヒーブレイクを挟んで登壇されたのは、日活株式会社 中村陽介様。 「ビッグデータを活用した映画興行データベース」と題して、映画興行データから構築したシステム、分析事例を紹介されました。
 映画興行データベースの設計は、EPAGOGIXというイギリスの興行予測システムを参考にされたようです。 事例として、いくつかの具体的なサンプルを交えながら、様々な軸での考察をご紹介されました。 具体的なサンプルだったため、参加者の皆さんもイメージがしやすく、質問が活発に行われていました。 また、システムの構築や運用段階で見えてきたこととして、 「データを扱う側が仮説を持って、はじめてデータ=事象となる」「データ、そして市場は”ナマモノ”」と話されており、 改めてデータのビジネス活用において大事なものを考えさせられました。   水質センサーデータを用いた魚類・甲殻類の成長要因分析 続いて、味の素株式会社 下平祥貴様が「水質センサーデータを用いた魚類・甲殻類の成長要因分析」と題して講演されました。
 内容は、諸々の事情で非公開となっているため、ここでは紹介出来ませんが、実際に取り組んだ内容と、その結果からの今後の方針などを話されてました。   SPSS modelerへのRノード組み込みとその活用事例 最後に登壇されたのは、日本航空株式会社 渋谷直正様。 「SPSS modelerへのRノード組み込みとその活用事例」というタイトルで、他とは少し毛色の違うツール拡張について紹介されました。
 SPSSは、IBMの統計解析ソフトウェアで、プログラミングが出来なくても分析する事が出来る便利なツールです。 しかし、より高度な分析をしていく上では、まだ足りていない機能があり、 それをRノード組み込みで解決出来ないか?ということで弊社にご依頼されたそうです。 活用事例として、以下の機能についてご紹介されました。 ・量率プロット ・相関行列 ・PLSA(確率的潜在意味解析) 特に最後のPLSAの事例では、従来手法に比べて、具体的かつ分かりやすいクラスタが作成出来ており、 RノードによってSPSSで出来る分析の幅が広がった事を感じました。   懇親会 各登壇者の方々のお話が終了した後は、懇親会へと移り、 食事を交えながら、質疑応答などでは聞くことのできなかった内容から、お互いの近況、これからの展望など、様々なお話を私も含めさせていただきました。 



 こういったイベントは初参加の私でも、皆さまとても気さくに話していただき、 知識力だけでなく、こういった人間性も見習っていきたいと思いました!   おわりに 今回、登壇者の方々だけでなく、多くの方々に参加していただきまして、 大成功を収めることができました『DATUM STUDIO Conference 2017(夏)』ですが、 今後も、弊社主催の時代の最先端を行くイベントを企画していきたいと考えておりますので、 皆さまぜひともご参加くださいませ!!

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