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Tableau CRMとは?
SalesforceとEinsteinとの連携について

DATUM STUDIOの木内と申します。
本記事では、Tableau CRMというCRMツールについてご紹介させていただきます。

Tableau CRMとは?

近年ではインターネットが普及し、誰もが簡単に情報を取得できるようになることで、商品を広く比較し検討することができるようになりました。
そこで既存顧客を整理し分析するためのCRM(顧客管理システム)の重要性が高まっています。
Tableau CRMとはセールスフォース・ドットコム社が提供する人気なCRMツールの1つであり、AIを用いて強力なインサイトを提供します。

セールスフォース・ドットコム社は2019年にTableau Softwareを157億ドル(約1兆7056億円)で買収しました。
それに伴い、もともとセールスフォース・ドットコム社の分析ツールSalesforce Einstein AnayticsがBIツールTableauに統合されて「Tableau CRM」という新たな製品名となりました。

価格はライセンスによって異なり、Tableau CRM Growthは月額15000円、Tableau CRM Plusは月額18000円で、全て年間契約となります。

Tableau CRMの特徴

Salesforce Einstein AnayticsとTableauとの統合により、Tableau CRMは両者の強みを活かしたツールとなっています。

特徴① Tableauの強み

Tableau CRMは、様々な種類のグラフを用いて綺麗でインタラクティブなデータの可視化が可能です。
またグラフはプログラミングスキルがなくても直感的な操作によって実現できます。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
「BIツール「Tableau(タブロー)」とは?特徴と業界別導入事例の紹介」

特徴② Salesforceの強み

Salesforceはさまざまな業界や業種に対応した、クラウド型のCRM・SFAです。
Tableau CRMはそのようなSalesforceのプラットフォーム上の多様なサービスと連携できます。
例えば、Tableau CRM for Financial Servicesは金融に特化したサービスであり、あらかじめ金融サービスに関連する50以上のダッシュボードと20以上のデータセット、100以上のKPIといった分析機能が用意されています。
これを用いることで分析作業の手間が省け、迅速にインサイトを見出してアクションにつなげることができます。

また、Salesforceのプラットフォーム上の高いセキュリティ機能をTableau CRMに継承することができます。

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特徴③ 機械学習によるインサイト獲得

Einstein AnalyticsにはもともとEinstein Discoveryという機能が備わっており、Tableau CRMではこれによってAutoMLによるインサイトの獲得や予測が可能です。
AutoML(Automated Machine Learning)とは、データ整理、特徴のエンジニアリング、モデル選択などの機械学習による分析を自動的に行う手法です。
通常データサイエンティストが行う作業をAutoMLが代わりに行うことで、データサイエンティストでなくても機械学習による分析を行うことができ、データサイエンティストの人員不足解消や機械学習を用いたアウトプット量を増やすことが可能です。
特にEinstein Discoveryは機械学習による分析を直感的な操作でインタラクティブに行うことができ、作業効率の向上、さらには迅速なアクションに繋がります。

Einstein Discovery

先ほどご説明した通り、Tableau CRMにはEinstein Discoveryという機能が備わっており、直感的な操作で豊富なインサイトを一覧表示することが可能です。
インサイトには統計学的手法や機械学習手法が用いられ、統計的に有意な順に表示されます。
今回は、ある自動車部品メーカーの取引先の情報が記載されているサンプルデータにおいて、CLV(顧客生涯価値)を最大化することが目標とするような例を用いて、Einstein Discoveryの機能を紹介します。

説明インサイト・比較インサイト・診断インサイト

説明インサイトは、ストーリー作成後トップページに表示され、結果に寄与した要因の概要を示します。

こちらの例では、画面左側に説明変数と目的変数の相関度合いが表示されています。
また画面右側ではCLVがどんな時に大きくなるのか、または小さくなるのかをさまざまな角度から分析した結果が表示されています。

比較インサイトでは、2つの変数同士や、ある変数と平均データを可視化して比較でき、説明変数と目的変数の関係性をより深く理解することができます。

また診断インサイトでは、結果に寄与した要因をより詳細に分析することが可能です。

予測と改善

ストーリーを作成する際、統計学的手法や機械学習手法を用いて将来の予測モデルも同時に構築されます。
こちらの画面の左側で予測したいデータ内容を選択するだけで、CLVの予測値と予測値の改善案が表示されます。
また、予測に影響を与えた要因や用いたモデルの詳細なども表示できます。

Tableauへの拡張

Tableau 2021.1のリリースにより、Einstein Discoveryで構築したTableau CRM内の予測モデルをTableauで使えるようになりました。
具体的にはTableauのダッシュボードに拡張機能として用いたり、計算フィールドを作成するという2つの方法があります。

最後に

機械学習モデルの構築の細かな調整や、データをより良く使うためには弊社のデータサイエンティストがデータ分析のノウハウを駆使して最適な形でサポートします。
導入の際にはぜひお問い合わせください。

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