楽屋

データ活用プロジェクトのまわしかた(1)

はじめに

こんにちは、DATUM STUDIOの山南です。 社内の知見を外部に広く公開するという目的でこちらの記事を作成しております。今回は「プロジェクトのまわしかた」というお題を頂きました。私の経験などを交えて、記事を何本かに分けていくつか事例をお話をさせて頂きます。

プロジェクトマネジメントとは

そもそもプロジェクトマネジメントとはどういったことでしょうか。Wikipediaではこのようにあります。
プロジェクトマネジメントとはプロジェクトを成功裏に完了させることを目指して行われる活動のことである。これにはプロジェクトを構成する各活動の計画立案、日程表の作成、および進捗管理が含まれる。システム開発を成功させるためには、プロジェクトを適切に管理することが求められる。
プロジェクト成功させるために、各活動の計画立案、日程表の作成、進捗管理が重要になるのはもちろんですが、前提として、それを成り立たせるためにはメンバーとの密な連携(コミュニケーション)が最も重要です。

担当プロジェクトの反省

以前担当させて頂いたプロジェクトにおいて、日程表の半分を越えたあたりから徐々に進捗に遅れが発生し、納品日直前に残業や休日対応による無理な巻き返しを行ったことがあります。また、納品日直前に未対応箇所が発覚し、作業メンバーのさらなる負担になってしまいました。 プロジェクトについて簡単に紹介させて頂きます。

プロジェクトの目的

営業担当がお客様へ説明するための定型レポートを出力するための既存ツールについて、一回の走行時間が数分に渡ってしまうことの改善と、よりインタラクティブで説得力がある資料構成とするためBIツールに移行し、タブレットなどを活用した営業を行いたい。

作業期間とメンバー構成

  • 作業期間:約1ヶ月
  • メンバー:6名
    • 私ともう一人のチームリーダーの方とでお客様との折衝や進捗管理を担当
    • 残り4名の方には、既存ツールの解析と新しいBIツールへの移行など主に実作業を担当して頂いた。

進め方

  • 毎週木曜日に30分程度の進捗報告会議を設け、各々の進捗を報告してもらう
  • そこでの進捗を元に翌週の作業内容を割り振る
  • 金曜日にはその進捗内容をまとめ、依頼元へ報告に伺う
  • 問題点や課題は社内チャットや週に一度の進捗報告会議で共有し解決を図る
結果として納品はできたものの、プロジェクト中の進捗については前述の通り散々なものでした。進捗の遅れの原因は何でしょうか。 要因は多々ありますが、メンバー間のコミュニケーション不全が一因として大きなウェイトを占めていたと考えています。特に以下のような問題点がありました。

問題点

検討した結果、以下のような問題点が浮き上がりました。
  • 業務を細分化するあまり、あるメンバーが理解していたことを他のメンバーに共有できていなかった。
    • そのため、成果物を統合しようとした時に細かい仕様の違いなどが生まれてしまった。
  • ある機能を実装するにあたり、何と何が実装できて完成と言えるのかなど管理メンバーのイメージを作業メンバーにうまく伝えきれていなかった。
    • 結果として、作成された成果物をイメージに合わせる必要が発生してしまい余計な時間を浪費してしまった。
  • コミュニケーションの質、サイズとは

    「組織に効くコミュニケーション 等身大の関係性の築き方(宮田穣、彩流社)」という書籍の中で、『ネット上でのコミュニケーションは「情報の断片化」を招く』としています。 『「情報の断片化」は受け手が理解しやすいよう全体を埋めるために、受け手にとって都合良く補完され、受け入れやすいものにカタチを変え、発信者のメッセージは受け止められてしまう』そうです。 『メンバー間の関係を密にしたいときは「等身大コミュニケーション」を意識し、高いリッチネスのメディアを活用して関係を深めていくことを目指す』としています。ここでいうメディアとは、コミュニケーションをとる上でのツールを指しています。報告書や書類、メールや社内チャット、電話などのことです。 『等身大』とはどういうことでしょうか。 『コミュニケーションにはサイズがあり、以下の3つの視点から測られる』と定義しています。
    • どれくらいの手がかりがコミュニケーションから得られるのか
    • 相手からの距離がどの程度離れているのか
    • まとまった相手のイメージがどの程度感じられるか
    プロジェクトの達成には、組織がまとまりをもち、目的にかなった適切な活動を行う必要があります。プロジェクトの規模やメンバーの多様性、仕事の細分化・複雑化を要因として、どうしても活動はバラバラになり、コミュニケーション・ギャップにさらされることになります。 より相手のことを理解し、コミュニケーション・ギャップを埋めるためには、『等身大』のサイズの情報を入手する必要があります。それにはメールや社内チャット、電話などの低いリッチネスのものではなく、対面でのコミュニケーションの重要性を訴えています。

    まとめ

    今回ご紹介したプロジェクトも社内チャットを利用し一つ一つの問題点や課題に一応の解決はしていましたが、お互いに声を掛け合って進捗を確認するなどのコミュニケーションが圧倒的に不足していました。 各メンバーは任されたタスクをそれぞれでこなしていましたが、進捗の遅れや問題点などを週に一度の進捗報告会議で共有していたことで、ヘルプに入るのが遅れてしまったり、つまずいていた問題が実はあるメンバーがすでに解決した問題であることに後々になって気づくこともありました。 こういった細かいコミュニケーション・ギャップが、進捗の後半になるほど大きな問題となって響いていきました。 各メンバー同士の横のコミュニケーションをより活発化させることが必要だったと感じています。プロジェクトマネジメントの一環として、いかにメンバー間で対面のコミュニケーションが取りやすい環境を作ることの重要性を学びました。 同著では、『人こそ「等身大コミュニケーション」を行うための最強のメディア』としています。コミュニケーションというと当たり前のことのようですが、『等身大コミュニケーション』というのを意識してメンバーと接してみてはいかがでしょうか。 以上です。