Snowflake Summit 2025 最速レポート2日目⑥
 What’s New: Build, Test and Deploy Products with Developer Tooling

DATUM STUDIOの志田です。Snowflake Summit 2025の2日目は、Snowflakeの新機能が発表され（Keynote / What’s New）、盛り上がりを見せています。本記事ではそのうちのひとつ、Build, Test and Deploy Products with Developer ToolingというWhat’s Newセッションについてレポートします。

概要

Snowflakeを取り巻く開発ライフサイクル、そして開発者ツールについて扱います。

内容

DevOps

一般的に知られているソフトウェア開発ライフサイクルの図が紹介され、DevOps、CI/CDについてSnowflakeが今後力を入れていく予定であることが強調されました。

IaC

昨日のレポート記事でも言及しましたが、Snowflakeが用意するIaCのアプローチとして、以下の2つが紹介されました。

• -Snowflake Terraform Provider
• -Snowflake Data Project
  • -加えて、CI/CDのためのsnow cliの拡張

Snowflake Data Projectについて、昨日時点とあまり変わらない粒度の情報しかありませんでしたが、現在private previewであることが明記されています。GAが待ち遠しいですね。
特にterraformでtableやviewを扱う場合にはいくつか難点もあり、それに対しData Projectsがどのように作用するか、どのように使い分けるかなどが気になるポイントです。

Workspaces

SQLの管理、Projectの管理、Gitとの統合、（画像には載っていませんが）dbt™との統合などを実現するため、Workspacesが発表されました。実はWorkspacesはSnowflake Summit開催直前に、密かにPublic Previewになりドキュメントも公開されていました（※1）が、本日のkeynoteで正式に発表されました。
現在公開されているドキュメントだけではDevOpsという観点では不足している機能も多いかもしれませんが…ロードマップも公開されており、今後の拡張が非常に楽しみですね！
特に、セキュリティの都合等でPCに自由にツールをインストールできない、開発者用の環境を用意するのにリードタイムが多くかかる、という方も多いかもしれません。そのようなケースでは、Workspacesの存在が大きなメリットになる可能性を感じられます。
※1 https://docs.snowflake.com/en/user-guide/ui-snowsight/workspaces

その他のトピック

その他、開発者体験を向上させるため、様々な機能が紹介されました。

• -Programmatic Access Token (PrPr)
  • -API・CLIでの認証をより扱いやすく、セキュアにします
  • -トークンに対し、利用可能ロールや有効期限を設定可能です
  • -4月末に追加された機能です（※2）

• -Workload Identity Federation (PrPr)
  • -サービスやアプリケーションとSnowflake間の、IdPによるフェデレーションがサポートされます

• -MFA (GA)
  • -Duo以外の新たな方式がサポートされます
  • -Summit直前にGAされました（※3）

• -dbt Projects on Snowflake
  • -Snowflake TasksとServerless Tasksをバックエンドとして利用した、Snowflakeとdbtプロジェクトの統合が発表されています
  • -非常に楽しみですね

※2 https://docs.snowflake.com/en/user-guide/programmatic-access-tokens
※3 https://docs.snowflake.com/en/release-notes/2025/other/2025-05-23-mfa

おわりに

本セッションでは、Snowflakeおよび周辺システムの開発者のための開発者用の環境、およびDevOpsを推進するための様々な機能について言及されていました。現時点では詳細が不明なものもありますが本日の発表内容だけでも、そして今後のロードマップについても、開発者にとって非常に待ち遠しい内容だったと思います。