新卒研修インタビュー#1
メンバーが組織と共に成長するメソッドの確立
〜即戦力を育成するデータサイエンティスト・データエンジニア研修〜

新卒研修インタビュー#1

DATUM DATUM STUDIOでは、業界を問わずさまざまなクライアントが持つ経営課題の解決に向けて奔走しています。日々クライアントと向き合ううえで、我々に求められるものはエンジニアリングやアナリストとしてのスキルだけではありません。クライアントと円滑なコミュニケーションを図るためのビジネススキルも必須となります。
こうした背景を受けて、プロジェクトにアサインされた際に必要となるスキルを習得できる新卒研修を運用しています。
今回は、これまで実施していた新卒研修の内容から課題を抽出し、カリキュラムの再設計と運用を推進したメンバーに、取り組みの内容とDATUM STUDIOで募集中の新メンバーへのメッセージをお聞きしました。

プロフィール

Kenichi.M

Kenichi.M

執行役員 コーポレート本部 本部長

横浜国立大学大学院にて応用数学を専攻。卒業後、凸版印刷で電子書籍事業の立ち上げを経て、GREEでSNSやゲームの分析を経験。その後、PKSHA Technologyにてアルゴリズム・システム開発に携わる。2019年DATUM STUDIOに入社し、現在は執行役員としてプロジェクト遂行、組織の技術力向上に貢献している。

Hiromichi.I

Hiromichi.I

データアナリティクス本部 IoTアナリティクス部

東京理科大学土木工学科卒業。建設コンサルタント、フロントエンジニアを経て2018年DATUM STUDIOに入社。入社後は主に機械学習モデル構築プロジェクトへ参画し、需要予測や視聴数予測、位置情報を用いた分析と幅広くプロジェクトを手掛ける。プロジェクトへ参画する傍ら、新入社員の教育担当やグループリーダーとしての側面も持つ。

Marina.D

Marina.D

データアナリティクス本部 カスタマーアナリティクス部

島根大学にて理論生態学を専攻。卒業後、アパレル企業を経て2019年にDATUM STUDIOに入社。入社後は画像データ・数値データのモデル作成や、広告効果分析、位置情報データを用いた自治体への分析レポーティングなど、幅広いプロジェクトに参画。プロジェクトと並行し、新入社員の教育や社内情報共有の促進も行っている。

Keita.S

Keita.S

データアナリティクス本部 カスタマーアナリティクス部

大阪大学大学院 基礎工学研究科卒業。2020年、DATUM STUDIOに新卒入社。入社後は、ECサービスのデータ抽出・分析案件などに参画し、並行してLT(Lightning Talk)会の開催など、社内文化の活性に積極的に取り組んでいる。

優秀なデータサイエンティスト・データエンジニアを育成する研修の実現を目指して

―現在の新卒研修の形になる前の内容や体制はどのような体制・内容でしたか?

―これまでの新卒研修は、どのような構成・内容だったのでしょうか?

Hiromichi.I:DATUM STUDIOの新卒採用が本格的に始まった2017年当初は、4月から2ヶ月間行う座学研修のみで、研修後すぐにプロジェクトにアサインされる体制でした。2019年から研修期間が3ヶ月間となり、4月はグループ会社であるSupershipでの座学研修、5月はDATUM STUDIOでの座学研修、6月は技術顧問の指導のもとでアプリケーション開発のハッカソン形式で研修を実施していました。しかしながら当時は、人的リソース不足を解消するために、新卒メンバーも入社後2ヶ月を過ぎた6月になるとプロジェクトに参画することがありました。このため、4月と5月の研修は全員が受講するものの、6月の研修は受けることができない人や研修の途中で抜けてしまう人もいたため、新卒メンバー全員が平等に研修を受ける機会を損失している状況がありました。

―新卒研修の内容を見直されたきっかけについて教えて下さい。

―新卒研修の内容を見直されたきっかけについて教えて下さい。

Kenichi.M:これまではプロダクトを開発するハッカソン形式で研修を実施していましたが、新卒研修を受けたメンバーにヒアリングしたところ、参画したプロジェクトではあまり有効でなかったことを把握しました。この問題を解決すべく、プロジェクトで稼働する際に役立つスキルをどのように習得してもらうかをテーマに、研修内容を抜本的に見直すこととなりました。
しかしながら、新卒のメンバーが実際にプロジェクトにアサインされるまで、その内容は把握できません。また、プロジェクトで取り扱う課題や技術の傾向は、その時々によって変わってきます。プロダクト開発によるハッカソン形式の研修内容ではプロダクト作成の要素が強すぎるため、エンジニアリング要素に偏ってしまうものでした。

Hiromichi.I:当時からDATUM STUDIOには「組織と社員の成長は密接している」という方針があり、6月に行う新卒研修の位置付けは非常に重要なものと捉えています。研修の課題解決に向けて、プロジェクトにおいて技術を活かすにはどのようなスキルが必要かという視点も加えながら、再設計に取り掛かりました。

その中で実際のプロジェクトでは、クライアントとコミュニケーションを図る機会が非常に多いことに注目しました。しかしそれまでの研修内容では、コミュニケーションに関するトレーニングが不充分な状態にも関わらず、新卒メンバーがプロジェクトへアサインされていました。そのためプロジェクトの現場では、クライアントとのコミュニケーション齟齬が発生したり、クライアントの要望に対して技術力を駆使することを主体としたアプローチを行ってしまうなど、課題の本質を汲み取り最適な手段に取り組むという「あるべき姿」から解離しているケースが散見されました。これらを踏まえ、プロジェクトにおけるコミュニケーションスキルをどのように培うかを新卒研修のテーマとしました。

また、6月までの研修を終えた時点で、新卒メンバーがどのようなスキルを習得した状態でプロジェクトに参画すべきかを逆算しました。併せて、プロジェクトアサイン後に研修の内容を振り返ることも重視して、研修の運用自体も設計しました。

実践で活躍するデータサイエンティスト・データエンジニアの育成メソッド

―「模擬プロジェクト形式」に至った経緯を教えて下さい。

Kenichi.M:当時、Hiromichi.Iさんと新卒研修の設計についてどうしようかと話していた時に、より現実に近い「模擬プロジェクトの形式で行うのはどうか」と話にあがったのがきっかけです。
現状稼働している案件の多くは、クライアントとの課題設定や企画から入るプロジェクト形式です。実際に模擬プロジェクト形式で研修を実施することで、実態にともなった研修体系となり、新卒メンバーとの相性がよかったため、その方向でブラッシュアップを重ねていきました。

ー「実践に則した模擬プロジェクト形式」について詳しく教えてください。

Hiromichi.I:新しく設計した新卒研修の内容は、まず新卒メンバーでチームを組成し、外部の技術顧問の方にクライアント役になっていただき、実際のプロジェクトと同様にキックオフから定例報告会、納品物を仕上げるまでの一連のフローにおけるRPGを行いました。 また、うまくプロジェクトが進行しないチームには、サポートに入ってフォローしました。

ーうまく進行できるチームと、難航するチームの違いはありますか?

ーうまく進行できるチームと、難航するチームの違いはありますか?

Marina.D:プロジェクトをうまく進行できるチームは、クライアントの要望にしっかりスコープを当てられている印象があります。逆にクライアントの要望よりも、用いる技術や手法ばかりにこだわってしまうチームは、クライアントからの最終評価が低い印象でした。
また、クライアントとのコミュニケーションだけではなく、PM(先輩社員が担当)やプロジェクトメンバーとの密なコミュニケーションも重要だと感じています。チーム内での認識がずれていると無駄な作業や手戻りが発生し、クライアントへの説明に一貫性がなくなってしまい、不信感を与えてしまうからです。
新しい新卒研修では、技術力だけではなくプロジェクトを円滑に進めるためのコミュニケーションスキルも培えるようになりました。
実際、新卒研修を受けたメンバーからは、参画したプロジェクトでクライアントやプロジェクトメンバーとのスムーズなコミュニケーションを図れているという声を聞いております。模擬プロジェクトでのコミュニケーションの経験が、実際のプロジェクトでも活かせているようです。

積み重ねた試行錯誤による高い研修クオリティ

ー新卒研修を運用していくなかで感じた変化はありますか?

Hiromichi.I:新卒側と運営側のどちらにも当てはまることですが、年々アウトプットの質が向上してきました。研修の設計・レビューをする運営側は、様々なクライアントのプロジェクトに参画した上で研修を設計しているため、プロジェクトの現場で培ったナレッジとスキルを研修に反映することができました。

Marina.D:実際のプロジェクトに参画しているメンバーが研修を構築するので、極めて実践に近い内容に仕上がってきました。過去のプロジェクトで経験したリスクやその対処法を研修に盛り込めたことも、非常に大きなポイントです。
他にも模擬プロジェクトを行う中で、各々の思考性や得意分野、苦手なポイントなども把握でき、メンバーのスキルを活かせるプロジェクトへのアサインが可能となりました。また事前にメンバーの情報をPMと共有することで、プロジェクトへスムーズに参画できています。

―今後、新卒研修に取り入れたい内容はありますか?

Kenichi.M:社内で進行しているプロジェクトを把握し、状況にあわせて研修内容の最適化を行っています。最近の傾向では、クラウド環境を活用したデータ基盤構築に関するプロジェクトが多いので、データ活用における最新技術に関するテーマも取り入れてみるのも良いのかなと思っています。

Hiromichi.I:今年度から研修で取り扱うデータを、マーケティング系のデータに変更しました。意図としては、クライアントの利益につながるビジネスセンスを養いたいと考えたためです。企業活動においてデータ活用がより重要となる中で、必要とされるスキルをメンバーが習得できる内容に柔軟にアップデートを重ねたいと考えています。

―今後、新卒研修に取り入れたい内容はありますか?

Keita.S:研修で取り扱うデータを変更してから1年目なので、今後も新しいことを取り入れつつ、ブラッシュアップしていきたいと考えています。研修で扱うマーケティング系のデータは研修用に加工したEメールマーケティングのデータで、ユーザーに対してEメールを送信した後の購買の有無、クーポン配布の有無などの情報が含まれているものです。どの層にどんなクーポンを配布したら購買につながるのか、メールを送信するコストや在庫率の改善、回転率の向上など、クライアントの利益をビジネスの観点で分析できるようなストーリーを設計しました。

―今後、新卒研修に取り入れたい内容はありますか?2

―最後にこの記事を読んでくださっている方に、メッセージをお願いします。

Kenichi.M:DATUM STUDIOでは、研修や資格取得に関して手厚くサポートをしています。ビジネスに必要なスキルを最初からすべて持ち合わせている人はいません。新卒・中途のどちらも、個々人のポテンシャルを重視した採用活動を行っています。組織と共に一緒に成長していける方と働いていきたいです。

Hiromichi.I:我々としても研修をただ行うだけでなく、アップデートを重ね、より良い研修の実施とより良い人材の育成を目指しています。今活躍しているメンバーと、これから入社される皆さまの成長こそがDATUM STUDIOの成長を支えると考えています。是非、我々と一緒に成長していきましょう。

Marina.D:DATUM STUDIOは事業会社とは違い、様々な企業のデータ分析に携わる機会があり、常に新しいことに挑戦できます。そのサポートができるよう我々も日々研修をアップデートしていますので、クライアントの経営課題を一緒に解決していきましょう。

Keita.S:新卒の方で、ご自身が専攻している領域とデータサイエンス・データエンジニアリングはあまり関連がないのでは?と心配されている方は多いと思います。ですが、専攻領域と直接的には関連が薄くても、その領域における物事の考え方の本質はデータサイエンティストとして働くことに対して、何かしらプラスとして働くものです。技術的な部分は新卒研修をはじめいくらでも鍛えられるので、興味のある方は是非、話を聞きに来てください。

―ありがとうございました。

※本記事の掲載内容は、取材当時(2022年12月時点)のものです。

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